第40回ぴあフィルムフェスティバル コンペティション部門の感想

始めに断っておきますが、映画ファンでもメディア関係者でも創作者でもない一個人の感想です。

 

◆前書き

最近もっと視野を広げようと、今は芸術関係に興味があって美術展やらドキュメンタリー映画やら見ていて、映画祭でも見てみようかと思って初めて見に行きました。

自主制作という事でいうと、二次創作が中心ですが5年間くらいニコニコ動画でストーリーのあるものだけで数千本見てはいるし、自分でも実写ではないものの3DCGで映像を作った経験はあるので、消費者・評論家目線とは違う目線で書けるとは思います。


◆全体を通して

ネット配信も含めて自主制作映画は全作品見ました。

自主制作映画はほとんど見たことが無いので上映作品以外と比べることはできないですが、色々と刺激になりました。
そういう意味では見に行って良かったです。


という事を前提に遠慮なく書くと、ぼやっとした作品が多かった。

招待作品部門のロバート・アルドリッチ作品も半分くらい見ましたが、映画が紙芝居の時代からテレビの時代に変わる間の映画表現が発展する時期の作品を見て感じるところは、映画はやはり娯楽。

表現したいこと・伝えたいことがあるにしても、映画という表現を選ぶ以上、それは観客を呼び込んで興奮させる作品であることが大事なんじゃないかということ。

ただ自身を見つめたいということであれば自分はブログ記事でも新聞・雑誌の寄稿でも数分で読めるもので十分足りているし、映像や書籍に比べて凝縮されている分無駄が無くて良い。


ともかく日常的なシーンが大半を占めているわけだけど、そういったシーンをもっと記号的に表現しても主題は損なわれることはないと思うんですけどね。

映画で日常を見せるっていうことは映画を見に来た客からしたらわざわざ映画で見せられる映像ではないはず。
映像にされなくても想像できちゃうんだから。
そういうことは議論されていないのだろうか。


全体的に、子どもや女性など、周りの環境などの影響を受けて生きていかなくてはいけない人たちが主人公になるケースが多いと感じた。

あともう一点。

上映作の半分以上が専門学校・大学の作品だったけれど、これが映画制作を教えている現場の表現だとすると日本映画の内面や情緒・情感といった部分の表現に長けた面は教育の現場にも浸透していると思った。


では個々の作品に一言ずつ。

◆Good bye, Eric!

ロードムービー
紹介文通りなら良かったけど結構普通でしたね。
キャストも一般人との事だったのでとっても「普通」感が出ていたかな。

その域まで持っていくのも難しいと思いますが。

まあ、電波少年とか水曜どうでしょうとかありますし、う~ん・・・


◆一文字拳 序章~最強カンフー少年 対 地獄の殺人空手使い~

面白さと映像の出来から言ったらダントツです。
アクションシーンを中心に長時間の撮影を編集で必要なシーンだけにしているところなど、レベルの高さが感じられました。

ただ私は推薦文に書かれているような悩みは印象に残らなかったです。
それよりは監督のコメントにある「仲間」のほうが印象に残りました。


◆カルチェ

思った以上にSFしていました。
ただ、言語を架空のものにするなどはあるものの、もっと異世界感があって良かったと思います。
あまり現実との対比が無かったので間延びした感じ。


◆貴美子のまち

この作品で描かれている主題は母親、特に主婦だったらみんな何度か思いつく事だと思います。
それをきちっと映画にできる監督の才能がすごい。

それにすべての登場人物が立っている。
つまり、説明が無くても役割が明確で、シーンが切り替わったり登場人物が増えてもストレスにならずに物語に集中できた。

お母さんもスペック高いのがまた面白い。


◆ある日本の絵描き少年

主人公はそれほど特別ではないマンガ家の夢破れる青年だけれども、個性的なお友達との対比があることでとてもユニークな作品になっていた。
映像表現も意欲的で見ていて面白かったし。


◆オーファンズ・ブルース

『ある日本の絵描き少年』とセットで上映されたこの作品も記憶障害のある女性が主人公。
色々と寂しさがこみ上げてきました。

この作品には救いがないですけど、そうでない作品も見たいですね。
そういう意味では『ある日本の絵描き少年』は前向きで良かったし、この作品は荒廃していて夢がない。


◆わたの原

これは良く分からなかったですね。
対談で言われていた通り、自分も男性の事は気持ち悪いと思ったし。
各シーンが長いわりに何を表しているのか伝わってこなかったなと。


◆すばらしき世界

セットで上映された『わたの原』と比べるときちっと作られていて、対談が盛り上がらなかったのは両監督に共感し合う点が乏しかったからではないかと感じた。

だいぶリアリティがあって、現実的には大人の判断が後先考えると正しいのだろうけど子どもにとっては耐えがたいことだろうなという、どうにもならないもどかしさがあった。

そうはいってもよっぽど幸せな人でない限り大なり小なりこういった家庭の事情は経験しているはずで、もう一歩欲しかったなぁ。


◆からっぽ

この作品は私は好きです。
私の勝手な思い込みでは男はこういうからっぽという感覚を抱かないと思うのだけど、女性はどれくらいの人がこういう感覚を持つのだろうか気になる。

色々なことを器用にこなしつつ自分には何もないという評価はつまり、周囲からの評価と自分自身の評価のギャップからくるもので、結局それはありのままの自分を受け入れてくれる人を見付けることで満たされるはず。

だけど作品はちょっと変な方向に行ったな。
その意味するところが、最後逃げ出しちゃったように見えて良く分からなかった。


◆愛讃讃

映像が面白かったしストーリーも興味深かったけど消化不良で終わってしまった。


◆シアノス

もっとミステリーっぽさがあるのかと思ったけれど普通なまま終わってしまった感じ。


◆山河の子

私自身はドキュメンタリーに興味があるので面白く見ました。

学校に企業がイメージアップ目的でボランティアに来るシーンだとか色々露骨なシーンはあったけども、別に今の日本だって似たようなもの。
そうした現実を思い起こさせてくれる作品だったけどもそれが分からなかった人もいたみたい。


◆19歳

これは監督が「自分のことしか考えてない自分が映っていた」みたいに言っていて、私はとてもそういうところがあるのでちょっとドキッとしたけども、『からっぽ』と共通点があるように私は思っていて何となく好きな感じでした。


◆シャシャシャ

これはあらすじを見ていなかったので、最初が彼女との別れのシーンだとは気付かなかった。
話は分かり辛かったけど、監督に舞台経験があるからか所々で観客を楽しませるような場面が見られたのでその点は良いと思った。


◆川と自転車

この作品の良さは私にはわからないです。


◆最期の星

あらすじを見ていなかったので、さっちゃんと現実で交流が無かったとは思っていなかった。
喪失感が良く表れている作品だと思ったし、ちょっと現実離れしたさっちゃんの表現などとっても丁寧。


◆モフモフィクション

元の題名のモフモフ動物図鑑の方が合ってる感じがした。

対談で『小さな声で囁いて』の監督が指摘したようなことを私も思って。
今時NHKの子ども向け番組でもこんなに内容の薄いストーリーは作らないし、そこにもっと深い何かが隠されているのではないかと考えるのは無理もないことだと思う。


◆小さな声で囁いて

なんだかだらだらしていた印象。
あと、協力してくれたホテルの人が見たらすっごく嫌な気持ちになるだろうなとか、そんなことが気になってしまった。
おそらくフィルムコミッションはこれまで何度かそういうことがあって、もう試写を見るのは止めているんだろうと想像する。


◆運営とか

最後に更に余計なことを書いておく。
別に提言とかじゃなくて私の個人的な感想なんだからいいじゃない。


何人かの監督が言っていたけど、客の入りが悪いですね。
映画祭の目的は色々あると思うけども、結局この映画祭に出品する価値があるかどうかっていうのは席をどれだけ埋められるかじゃあないのかな。

たくさんのサポーター・協賛がいるけども、PFFの事なんてまったく聞いたことないし、映画業界人・映画ファンのためのイベントという感じが結構した。

今の日本の映画はそういう存在なんだという諦めなのかもしれないけども、上映作品を見てもちょっと残念という印象です。

待合室の作りやチケットの販売、パンフレット、運営挨拶、対談などなど全体を通して、PFF運営は自由闊達なやり取りができなそうな雰囲気を感じた。
それも含めて良い経験ができたし、行って良かったと思っていますが。

 

最近のはてブコメントの補足

100文字で書くのに苦労しているんだけど色々書きたいので書いてます。

でも出典や根拠までは書ききれないのでまとめてみます。

 

手数料ゼロでも利益が出るアリペイの秘密 - 中華IT最新事情

日本電子決済と異なり、中国QRコードスマートフォン決済「アリペイ」「WeChatペイ」は、加盟店手数料などが原則不要だ。それでなぜ利益を上げられるのか。今日頭条が報じた。。 踏んだり蹴ったりの...

 ko-gold  書かれてないけど秘密はアリババ自体が銀行に払ってる入金手数料が0.1%である上、チャージされた現金の銀行利息で利益が出るから。だから中国外に展開できない。日本は銀行自身が同じこと始めてます。pring、J.Scoreとか
リンク 2018/04/05
 
 
で、アリペイはIT企業であるアリババが金融政策の優遇を受けてやっていたわけで、ブコメに書いた通り単独でも利益が出ていたわけです。
アリペイに預けられたお金で利益を出していた仕組みは例えば下みたいな資料を一度読んでおくのがおすすめ。
アリババの銀行手数料が0.1%という情報は下記のレポートから。 

https://reports.btmuc.com/File/pdf_file/info001/info001_20170802_001.pdf

 このレポートには、ほかにもいろいろ書いてある。

 

三者決済業界の競争が激しいため、決済機関は顧客に振込手数料免除のサービスを提供していた。第三者決済機関の事業展開を助成するため、2013 年6 月、人民銀行が公布した「決済機関顧客備付金預管弁法」では、決済機関が定期預金や協議預金をすることで利息を受け取ることを認めた。
備付金から得られる利息は第三者決済機関の主な収益源であり、実際に純利益の80%以上を占めている

 

三者決済の大手2 社であるアリペイとテンセント傘下のテンペイ(微信支付)の備付金はそれぞれ1,600 億元と1,500 億元と合計で業界全体の70%を占めている。 

ただ、昨年中国共産党の方針が変わり、銀行の権限を強化することになった。
その理由はお金の流れを政府が把握しづらくなっていたためで、アリペイやWeChatPayのデータが政府に提供されているから問題ないという分析は正確ではない。
国務院の意図を徹底し、決済機関を決済という本業へと回帰させるため、2017 年1 月13 日、人民銀行は「決済機関顧客備付金集中預管関連事項の実施に関する通知」を公布し、決済機関が一部の備付金を人民銀行の専用口座に預け、納付分に対しては利息を払わないと定めた。
この政策についてはこのレポートの「Ⅲ.「網聯」の登場」の章が必読。
 
あと、「日本企業はできない」というコメントがたくさんついていたので反論を付けました。
J.Scoreは半年以上前から毎日新聞で何度か取り上げられているのでもっと知られていると思って最初書かなかったんですけどね。
pringはみずほの子会社が始めたと思ったら三井住友も参加してて結構本気かも。
その割には今のところ普及の兆しが無いですが。
 
他に地方銀行のグループが始めたはまPayもあるけどこっちはpringに比べてインパクトが無いので省略。
 

↑下記動画聞き直したらロシアの工場じゃなくてウズベキスタンのテストサイトでした。

これは6日の報道では化学兵器禁止機関(OPCW)が調査しているとのことですが、元記事は化学兵器の問題だと分析しているんですが、それは違うんじゃない?と思ってコメントしました。

元々の情報源はロシア大統領選の時のニコニコ生放送特番でロシア研究を専門にする下斗米伸夫教授と軍事アナリスト小泉悠さんの話から。1:10:15~1:17:15

live.nicovideo.jp

で、ブコメで書けなかったもう一つの情報としては、今回対象になった元スパイ(元FSB)はアメリカ大統領選のロシアゲートシナリオライターと関係があったとか。

そういった情報を勘案すると、ロシアがしらを切っていたり各国の声明の歯切れが悪いのは情報工作絡みだからだろうという推測のほうが説得力ありますよね、ということ。

 

【選挙ウォッチャー】 練馬区議補選2018・NHKから国民を守る党のスタンスについて。|チダイズム|note

東京では桜が散り始めているエイプリルフールの夜、葛飾区議の立花孝志さんが、森友学園問題取材している著述家菅野完さんに電話をかけ、その様子をYoutubeにアップしました(※現在は削除されてい...

ko-gold  一般人からしたら何いってんだコイツって話だけどこの人選挙ウォッチャーなんでしょ?政治評論家でなく。だったらこのコンサルみたいに口がうまいだけの立花氏の戦術が選挙に有効だって知ってるはず。しかも有料blog
リンク 2018/04/03
 
これもニコニコ生放送の東京都議会選挙特番で立花氏の話を聞いていたから違和感持って書きました。
何しろこの書き手、選挙コンサルもやっているということだし、最近立花氏が次々NHKから国民を守る党で議員を当選させているところからすると商売敵なわけで。
立花氏は確かにYouTubeで動画を公開してるけど動画内に広告出してないし、そこをねちねちつついてる感じからして、個人攻撃的な記事としか思えない。
 
そもそも諸派・無所属の議員はこれくらいのことやらなきゃ影響力なんて何もないし、むしろ議員の行動なんてこんなもんでしょう、と思いますよ。
 
立花氏は03:40~登場してます。
ちなみにリポーターはこの企画で2017年開高健ノンフィクション賞を受賞したフリージャーナリストの畠山理仁氏。
 
 
安倍応援団が「森友文書の『本件の特殊性』とは同和のこと」なる悪質差別デマを拡散中! 発信源は今井尚哉首相秘書官か|LITERA/リテラ

森友文書改ざん問題を受けて安倍政権が窮地に立っているなか、いま、ネット右翼たちが口々に言っているデマがある。それは「森友文書に出てくる『本件の特殊性』は同和絡みの土地という意味」なるシロモノだ。 もちろん、この「特殊性前後の文...

ko-gold  この土地に産廃が埋まってた件が非差別部落問題ってのは堺屋太一氏もこの土地の事よく知ってますがって前置きして田原総一朗相手に言ってたけど週刊朝日が記事にしなかったとか音大が買おうとしてたとか疑問は多い
リンク 2018/03/21
 
このコメントの元は下記の放送。

live.nicovideo.jp

 

そんなわけで私の情報ソースはニコニコ生放送が多いです。

映画祭「映画と天皇」で「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」を観た

本当は前回ブログに書いた「新しい神様」の前にこの映画を観て、個人的に三島由紀夫の事をほとんど知らなかったものだから、とても参考になったとブログに書こうと思っていたところ、次の作品の印象が強すぎて後回しになったのでした。

 

 

上映前の学生の挨拶では三島由紀夫自衛隊体験入隊の時に「自分の事は本名の○○と呼んでください」という言葉に覚悟を感じた、なんて言っていたのだけど、はっきり言ってこのシーンは流して良いシーンだと思った。

 

別に学生に何か期待して行ったわけではないのだが。

 

私が一番印象に残ったのは「これは絶望からの出発なんだ!一般大衆の支持を期待しているようじゃ駄目なんだ!」という言葉で、この言葉にすべてが表れていたように思う。

 

三島由紀夫の(当時の)現代日本、日本人への失望、諦めと、それでも信念に従って行動を起こさなければならないという強い意志が感じられたシーンではなかったかと思う。

 

 

しかしながら映画としての出来はどうだったんだろうか。

 

ドキュメンタリーではないこういった史実を元にした映画というものに対して、私は非常に警戒心を抱いてしまう。

 

例えばコンピューターの父アラン・チューリングを描いた「イミテーション・ゲーム」はinformation is beautifulの検証によればシーンの64.3%は事実と異なるとのこと。

 

ドキュメンタリーでさえ、映像は本物であっても取捨選択・構成・強調などによって監督の主張が表現されるものなのに、映像を含めて再構築されたこの作品が、いったいどれだけ事実を伝えているのか、それを考えながら解釈しなければならないのであれば、いっそ事実のみを知りたいと思うのです。

 

 

劇中では三島由紀夫が終始豪華な邸宅、お金のある身なりをしているところと、キーとなるシーンで三島由紀夫が話しているところに何の意味があるのかわからないピアノのBGMが乗っているのが非常に気になった。

 

終了後の企画協力者の政治活動家鈴木邦男氏の解説で監督がポルノ映画出身と聞いて改めて考えれば、臨場感の無い構図にメリハリのないカットなど、言ってみればテレビの再現VTRのような調子で、差別的感情から言うわけではないのだが、出自からの限界というものを感じる出来ではあったと思う。

 

 

さておき当時のベトナム戦争反戦運動であったり安保闘争の動きの中で、いかに世の中に自分の主張を浸透させる手段を確保するかというところに視点を置いているところに政治運動らしさを感じられ、そういった内側のやり取りが垣間見えた点など、色々と参考になった作品であった。

 

大騒ぎして自分の事を目立たせるという意味では、炎上商法といった形で今でインターネット社会に残っているし、例えば過労死した電通社員などは世の中を変える働きをしたという意味では似たところがあるのかもしれない。

 

しかしまあ、今の日本人は軟弱になっただとか熱意がないだとか、比較したらそれは間違っていないのかもしれないけれど、その力も個人が持っていたというよりはその時代が持っていた熱に従って現れたものだと思うので、どちらが良いとも正しいとも言えないのではないかと思います。

 

「映画と天皇」という映画祭で「新しい神様」を観てきた

下調べなく見に行ける時間帯だったから観たわけだけど、テーマの天皇とは関係なく、自分が見たいものをみることができてとても幸運な出会いだったと思う。

 

日芸映画祭『映画と天皇』

 

 

第二次性徴期は自我の目覚めの時期でもあるけれど、その時期に多くの人が考える”自分は何のために生きているのか”、”生きる意味とは何か”ということに疑問を持ち考え始めることと思います。

これには答えはないのだけど一部のまじめで素直な人はこの問いにはまってしまう気がしていて、この映画の始まりは主役である雨宮さんのそんな独白で幕を開けました。

 

まじめで素直だと学校生活うまくやっていけそうだと思いきや、そういう子ほど問題を抱え込みやすい気がしていて、雨宮さんは居場所が無かったと言っています。

 

 

問題はその後にそういう子どもたちがどこに居場所を見付けるかということで、雨宮さんの場合はそれが政治活動だったということでした。

 

恐らく見ていた人の多くはその意識は無かったと思うけれど私の視点ではこのことがとても大事なポイントで、それが本作に出会えて良かったと思っている点です。

 

 

その後も個人的には映画の主題である政治活動についてはそれほど印象は無く、雨宮さんを中心とした出演者の悩みであったり想いであったりという言葉がとても心に響いて、本当に良いドキュメンタリー作品だったと思います。

 

政治活動については雨宮さんが語っていた「政治活動に関わっている人達って社会に居場所が無い人達の集まりっていう感じがする」といった感じの言葉がまさにその通りだと思っていて、私には意義は見いだせない。

 

ただ、雨宮さんは自分が生きる意味を国に尽くすこと、それが究極の拠り所だと考えて、政治活動は自分の使命、天命なんだといった話が前半良く出てきて、そういう人たちの気持ちがよく分かったということです。

 

 

最後の方で出演者の一人である監督が「雨宮さんは自分の意見が無いと言っているけれど良く考えているし自分の考えを主張できていると思う」といった感想を述べられていますが、私もそう感じました。

 

彼女が悩みとしているところは自分の考えが人の意見で容易に変わってしまう、それが自分の考えが無いという評価に繋がっているのかなとも思うのですが、それで正しいのだと思います。

 

 

映画のまとめとしては、右翼・左翼ではなく日本やなんとなく意味もなく生きていることに対して、生きることはどういうことなのかを真剣に考えたい・話し合いたいという生き方を記録したドキュメンタリーでした。

 

何より私もそういう人間なので、今後の人生に価値ある作品だったと思います。

 

 

ちなみにその後のトークショウの情報から調べたら主演の雨宮処凛さんは今は社会活動寄りの事をしているようではありますが、Wikipediaを見る限りでは映画の中でも言っていた「政治団体の頭数にされている」ところから抜け出せていないようにも思えます。

 

雨宮処凛 - Wikipedia

 

何を拠り所にするかは難しいですね。

一番は両親がうまく導いてあげることだと思いますが、すべてそれでうまくいくものでもないですし。

 

www.jinzai-bank.net

映画『We Love Television?』 感想

先日のニコニコ生放送ドキュメンタリー映画に興味が高まっていたのもあり、
出演していた土屋元日テレプロデューサーの作品『We Love Television?』が11月3日から公開と
タイミングが良かったので観てきた。


この作品を選んだのは偶然だったけれど観て良かったというのが感想。

正直萩本欽一氏には馴染みがないし、
テレビ番組制作の模様を追ったドキュメンタリーという説明だったので、
面白いと思うかわからないままの鑑賞だったけれど、
それは大きく裏切られ、確かにドキュメンタリーとして価値のある作品だと感じた。


意外だったのは欽ちゃんが理屈をもってテレビをやっていたのが分かったことで、
それはこの作品のテーマでもあった。

そんなイメージは全く持っていなかったので全編を通して刺激を受けたし、感銘を受けたところもたくさんあった。


特に印象に残った言葉は
”最近の若い人たちは安心したいという気持ちが強い”
と。
”安心というのは気持ちが落ち着いた状態だから、そんなやり方で作っても面白いものはできない”
んだと。


そして欽ちゃんなりの哲学、
最後の最後、本番で100%に持っていくように
打ち合わせなりリハーサルを進めていく。

台本や演出で予定調和を作らずに、
最後の最後まで考える、
一番いいものを本番に出す。

そういった考え方は自分の考えと一致するので、
欽ちゃんてそういう人だったんだという驚きと、
それを追求する情熱・熱意に感動し、
活力をもらうことができた。


次に印象的だった言葉は、
”視聴者の先を見すぎてはいけない。”
”見ている人がついていけないものを作ってはいけない。”。

ほんとに理論的だし、テレビというものをこんな風に考えて作ってきた人なんだということは正直驚きだったし、とても見本になる考えだと思った。

実際欽ちゃんが共演者やスタッフに語る言葉、投げかける言葉が
みんななるほどという言葉ばかりだし、
参考になる考え方ばかりだし、
熱意も真剣さもあるし、
リーダーとして理想の引っ張り方はこんなだと思った。


これはテレビのドキュメンタリー番組でもできなくはないけれど、ここまでじっくり見せていくのは、土屋監督も言っていたけれど映画じゃないと難しい。

でも個人的には全然飽きないと思うんだけど。


で、鑑賞した回は土屋監督と原一男監督のアフタートークのある回だったのだけど、欽ちゃんのこういう一面は実はあまりクローズアップされていなかったんだと。

ドキュメンタリー作品として成り立つかは別として、そういう面を残しておけると思って撮っていたんだと土屋監督は話していて、その軸は完成した作品でぶれていなかったと感じた。

原監督からは、これは映画なのかということをかなりの時間を割いて問いかけていたけれど、それは残念ながら自分はドキュメンタリー映画には無知なので判断できない。
ただ、インタビュー形式にはしなかったんだという話はしていた。
それとテレビ番組制作者の監督した映画というところの、作りの話は少し専門的。


見始めて最初に思ったことは、
欽ちゃんはテレビの黄金期を作った人で、
今テレビは斜陽なのだけど、
最後の言葉は
”制作に関わる一人一人がどうするかを考えて行動しなくちゃいけない、そしてそれはテレビ業界に限らない”
んだという、
これは字幕で出ていた言葉で欽ちゃんの考えを表しているのかわからないのだけど、
自分も心からそう思うのと同時に、
別の業界にも言える事だという言葉が付いていたのには正直びっくりした。

つまりタイトルが『We Love Television?』であるのに、そういう言い方をしているところに強いメッセージを感じた。


私にとってはそういう哲学の感じられる良い作品、人生に活力を与えてくれる作品でした。

それにしても日テレの製作なのにテレビで一切宣伝していないのはなぜだろう。
舞台挨拶有の回であるにも関わらずお客さんも半分程度しか入っていなかった。

2017/10/30 毎日新聞

1面トップ記事はオスプレイ事故率が海兵隊機全体を上回った記事。

元々個人的には個人ブログで解説されていた事故率の低さを元に安全性を信頼していただけに、アメリカ国防総省元分析官の「オスプレイ海兵隊内で普及するに従い、比較的経験の少ない操縦士も操縦するようになってきており、人為的なミスが起こりやすい状況」と軍事評論家(前田哲男氏)の「オスプレイは固定翼モードと垂直離着陸モードの切り替えの際に脆弱性が指摘されており」とのコメントから安全性に対する認識を改める切っ掛けになった。

しかし記事中では毎日新聞がいつこの情報を掴んだのか明示しておらず、選挙やその他重大ニュースが続いた中で掲載のタイミングをうかがっていたように思われる。

 

選挙後を総括する連載”安倍続投を読む”5回目は東大元学長(佐々木毅氏)。

東大元学長だけあって高尚なご意見。選挙制度の見直しと解散権の見直しに触れているが、先日のニコニコ選挙特番に出演していた識者は選挙制度については議論していたが解散権については特に議題にならなかった。むしろ権力者の性悪説に苦言を呈していたくらいの勢いで、このあたりが経済界と学術界の境界なのだろう。

 

2面の特別編集委員の記事題目は”日本の核外交は卑屈か”。

28日の核兵器廃絶決議案に批判的なメディア報道に対して日本政府の立場から擁護的な見解。前から思うに毎日新聞の特別編集委員の視点はイマイチ。違った視点を提供するという意味では良いと思うのだが個人的見解が多いように思う。そういう新聞だけども。

 

3面は電気自動車へのシフトを大きく取り上げた記事。

しかし本来ここは開催中の東京モーターショーを大きく取り上げたかったところではないだろうか?経済誌のネット記事等では盛り上がりに欠けていると聞くに、そんな邪推もしてしまう。内容としては既存自動車メーカーが他業態を超えた新規参入により危機に陥るという流れについてまとまっていて良い。

 

4面のWSJ24日付記事の紹介はユーロ圏の賃金上昇率の鈍化について。

「労働者は、相対的にコストが低い国との競争だけでなく、技術革新によってロボットに仕事を奪われる脅威にもさらされている。先進国の賃金が全般に抑えられているのは、こうした理由からだ。特に欧州はその傾向が強い。労使交渉の性質が変わり、組合側が「賃上げ」よりも「労働時間の柔軟性向上」や「雇用の安全」を重視するようになっているためだ。」
タイミングを合わせて日経WEB刊でも30日付で同様の記事があり、そこには高齢化も含まれていた。欧州は国際競争力よりも労働者保護に熱心な風潮があるようでもっと詳しく知りたい気がする。

 

6面には”ルターの光と影(中編)”。

この連載はとても興味深い。中編ではルターの宗教改革に学んで現代のイスラム教の変革を促す意見もある。「宗教改革についてはイスラム教の立場からも肯定的に評価する声がある。「イスラム教は時代や環境に適応した時に成功していた。イスラム教の国々が停滞する今、宗教改革について考えるのは良いこと。(既成概念の)刷新と批判的検証がイスラム世界の課題だ」。」

 

13面は”自分主導でキャリア構築”。

女性のキャリアパスなど。損保ジャパン日本興亜ひまわり生命サントリーの事例。

そして15面に”若い女性 過疎地に急増”。

これも女性のキャリアパスのひとつだろう。

 

17面、作家高橋源一郎氏の人生相談の回答。

「若さを、美しさを、健康を、感覚の鋭さを、あなたは失ってゆくでしょう。では、それは、耐えられない苦しみしか生まないのでしょうか。そうではないことをあなたは知っているはずですね。なぜなら、あなたが従事している「芸術」という営みは、「失う」ことが苦しみだけではないことを、人間に伝えるために存在しているからです。~作り手たちが、何かを失うこととひきかえに作り出されたものばかりです。喝采を受けず、冷たく無視されても、作り手たちは後悔しないでしょう。なぜなら、作り出すこと自体が、彼ら自身への幸せな贈り物でもあることを知っているからです。」

 

18面”いじめ認知 自治体に温度差”。

文科省はいじめがどこの学校でも起きることを前提としているが、現場の意識改革はまだ進んでいない。~自分の学校やクラスにいじめが存在するのは不名誉なことだと考える管理職や教員は少なくない。」

教育の問題点はもっと議論されるべき。

 

26面”全国盲学校弁論大会全国大会”。

優勝弁論を読んだけども、中等部以上の学生対象の大会で本人が大学中退、社会人経験ありの28歳となるとどうにも不公平感はぬぐえない。この文章であればコンテストではなく一般に発表するようなものではないか。現にプログラミングコンテストなどはU22のような年齢制限を設けるものがある。

 

29面にパラリンピック関連の記事。

「昔から頑張るのが好きな性格なんです」とのコメントが心に残った。

 

本日は以上です。

【衆院選2017】ニコニコ動画開票特番メモ書き

毎年いろんな議論がされるニコニコ生放送の選挙特番ですが、今回は準備期間が少なかったせいか、識者を中心にした議論中心の構成でした。

個人的に宮台氏の話をちゃんと聞いたのが初めてで議論が為になったのでメモしたのを試しに公開してみます。

書き起こしではないです。なので、これを引用してこんな発言があったというのはまずいと思います。

ニコニコに500円払ってプレミアム会員になれば今(投稿時点で期限未定)でも見られると思うので気になる人は直接見るといいと思います。

http://live.nicovideo.jp/watch/lv307309132

衆院選2017】開票特番 ~選挙の大義憲法改正・リベラル崩壊?について言いたい事を言う生放送~

テレビ番組は見てないので比較してどうこうは言えないんですけど。

0:00
●夏野氏、宮台氏登場
★今回の選挙の特徴
夏野 立憲民主党がここまで躍進するとは誰もが予想できなかった
夏野 日本に特徴的な主義主張とは関係ないところで票が動くところが今回すごく大きく表れている気がする
宮台 夏野さんそこちょっと違っていて多くの国でそうなっているんだけどリベラルっていうポジションを取りにくくなってる。リベラルっていうのは経済軸でいえば市場主義ではなくて市場は尊重するけど再配分主義だし、権威主義ではなくて市民主義・参加主義。リベラルを一口で定義すれば再配分主義の参加主義ないし市民主義
宮台 日本でそれを主張している党は旧民主党が一時期そういう雰囲気でしたけど、参加主義の方向性を見失ってしまった。その後いわゆるリベラルってポジションが完全にブランクになった状態が続いていて、希望の党ももちろん市場主義の権威主義そのものですから、ポジションとしては新自民党と何の違いもなくて安倍自民党には大して不満はないけど安倍さんだけは人格的に信用できないから嫌って人たちが票入れてくれるだろうということで小池さんの活動があった
●津田氏登場
津田 立憲民主党が勝って一応良かったな
津田 枝野さんだけが一人男を上げてって選挙になるのかな
05:00
★安倍政権への不支持
宮台 グローバル化が進むと中間層が減っていくため再配分はできなくなって市場主義に
★政策比較
夏野 日本の政党の違いのなさ。共産党社民党は明確に違うわけですけど
宮台 憲法改正にもアメリカ追従路線を継続するための憲法改正とアメリカと自立するための憲法改正がある
自衛隊
宮台 自衛隊を軍隊にしないと現地の殺人罪で裁かれる可能性がある
10:00
ひろゆき氏登場
★事前予測
ひろゆき 毎回又吉イエスに投票
宮台 リベラルの旗が立った
★排除(選挙後の立憲民主党希望の党
15:00(20:00)
★番組説明
夏野 開票速報は他局に任せて
★ニコニコの選挙番組紹介
★アンケート:比例投票先
20:00
津田 区割り変更や希望の党の候補など見慣れない候補が多かった印象
宮台 小池さんが出なければ本来とれる票の1/3~1/2は減るだろうと言われていた
★政治家の顔は難しい
小池氏、安倍氏
宮台 もりかけの審議に耐えられない、心が弱い
宮台 官僚の言いなりになるし、
宮台 ポスト安倍の球数が不足している
宮台 岸田さんはパワー不足
宮台 石破さんはスクウェアな感じがする。頭のいい人じゃないとついていけない
25:00
★中継:自民党二階幹事長
●松沢氏登場
希望の党敗戦の分析
松沢 いくつもの作戦ミスがあった
宮台 小選挙区制、どっかの大きな党に入らないと当選できない
宮台 希望の党の主張が見えない
宮台 東京の富を地方に再配分するとなぜ言わなかったのか
松沢 言われればまったく説明できないような政策になってしまった
35:00
★小池氏の責任問題について
松沢 今後どうなるかわからない。初めて顔を合わせたような人たちが集まった党なので
40:00
民進党再編、政党交付金
★第三極
松沢 私は第三極路線だった。是々非々で。いつかはまた第三極できるんじゃないか
ひろゆき 今までうまくいったことないし、日本の国民性的に第三極は無理ってことじゃないんですか
松沢 基盤がないので党首のキャラで引っ張るしかない。党首のキャラで引っ張ると必ず内紛が起こる。存続させるのは非常に難しい。それは覚悟ですね、第三極をやる以上
45:00
ひろゆき どこかの団体が後ろに付いた時点で第三極として自由に判断できなくなる
宮台 ひろゆきのいう問題は連合問題なんだよ。経済団体の自民党、労働運動(連合)の社会党のちに民主党。ロジスティック(チラシ配り、ポスター貼り)を展開できる人員動員、経済団体と連合、今のところ二つしかない。経済団体はいいとして連合が何をしたいのかわからない
松沢 労働組合運動も連合で一つにまとまったけどね、現実派と理想派というか、昔の言葉でいうと右と左があるんですよ。我々民間労組のみなさんとはすごく話が合うんですよ。官公労日教組とか自治労だと、かなり政府的な活動をずっとやってきたひとたちが残ってるんでこの人たちには逆に共産党社民党を応援してくださいという感じなんですよ。連合の中も一つで一つの政党を応援するのは無理。
宮台 連合ってそういう意味でいうと政策的価値的アイデンティティを認めることができない。
夏野 自民党も同じ。右とか左とか既存の組織かそうじゃないとか枠組みそのものがぜんぶぐちゃぐちゃくなってきて現役を引退した人たちが意思を示しやすくなっている
50:00
★素人を立てすぎた
松沢 政治経験のない人を立てすぎてしまった。地域性のない人も
松沢 都議会選を踏襲した、それは衆議院の選挙では通用しない
夏野 東京は落としちゃいけなかった
宮台 自民党小泉政権以降都市政党的なんです。一方地方にも昔ながらの基盤が残っている。政治の玄人が政党の幹部にいないといけない
夏野 本当に民主主義の中で政治のプロばっかりがいいのかっていうとそれもよくないし
55:00
松沢 経済政策とかは時と場合によっていろいろ戦略を考えていくもの
★小池氏の評価
松沢 都庁をどれだけ変えられるか。都庁っていうのはでっかい伏魔殿ですから、石原さんだって舛添さんだって知事として踊らされてただけ
松沢 小池さんの主張が抽象的すぎでした。立憲民主党は訴えが具体的だった
宮台 骨太な戦略が見えない
●松沢氏退場
1:00:00
宮台 希望も立憲もあたらしくできた党で実績がない中で選択を迫られてる選挙で非常にイレギュラー
宮台 昔は資本家か労働者かみたいな話だったけど今は年齢の問題と何処に住んでるのかが非常に重大になってる。日本の以前とは違うような民意の分布に敏感に反応できてる政党っていうのはほんとに少なくて、全体として言うと自民党だと思うんですね
★中継:立憲民主党福山幹事長
1:05:00
●舛添氏登場
舛添 国政政党の党首と都知事(他の首長も)の両立は不可能だと主張してきた
1:10:00
舛添 大衆民主主義の時代はわかりにくいとダメなんですね
立憲主義について
舛添 憲法は権力から我々を守るためにあるわけで
フェイクニュースポストトゥルース、メディア報道
1:15:00(21:00)
舛添 正しいことをまず発信することが必要なんで、まだマスコミをどう変えるかまではいきつかない
夏野 性悪説みたいなことがしぶとく残ってる。権力者は必ず悪、成功者はどっかで何かしてる
宮台 僕たちの社会はどんどん劣化してるので正しさよりも損得だという人が劣化すれば増えます。統計でもわかってます。劣化した社会のニーズに応えればメディアも正しさよりも損得。それにあらがうっていうのは本当に難しい。正しいことを踏み外してしまえ社会も終わるし、社会も終われば経済も終わるし、長期的なビジョンが持てるかどうかっていうのが大切
●平 自民党平議員登場
★安倍政権不支持の逆風を影響を受けなかった自民の強さ
1:20:00
平 小池さんて本当の悪役がいないと戦えない
1:25:00
夏野 やっぱり自民党しかないのかなってイメージを持った人も多かったのかな
★中継:小林よしのり
小林 立憲民主党を応援した
小林 自称保守だらけの自民党をどう見るか
小林 自民党は保守じゃない。重米路線、あんなの保守じゃない
宮台 頭の悪い自称保守が増えた。自民党のブレーキになってる
1:30:00
小林 自民党はリベラルも大切にしておけばあの中でアウフベーヘンできるんだけど、自民党は今安倍政権が牛耳っちゃって言論の自由を認めないの。だからアウフベーヘンできない。あそこには保守コンプレックスの馬鹿がたくさんいる
●中継終了
ひろゆき 左のほうが非難される変わった時代になったという実感はありますか
宮台 日本の右左っていう概念が市民革命を経ていないかせいかわからないけれどもとにかく薄っぺらいんですよね。保守っていうのは基本的にはある種の共通感覚をベースにしてちゃんとした議論をしていきましょうっていうことなので、ちゃんと話し合う、ちゃんと話を聞くし、話を聞いてもらうっていう手続きを重視する。それは右か左か関係なく。プラットフォームにコミットするのが基本的には保守。イデオロギー保守のように内容正しければ手続きはどうでもいいというのは革命なんですね
平 アメリカの分類は日本には当てはまらない。イデオロギーの話あったけど自民党は国民政党で、そんなこだわりのある人いますけど、ない人もいっぱいいます。この政策は明らかに大きな政府。だからといって保守じゃない
舛添 希望の党は経済政策を見たら社会党、それで経済政策は自民党。なんじゃそれって
★都政、豊洲移転
少子高齢化、経済成長、経済政策
夏野 そこが話題にならない。なぜかっていうとあんまり良いこと言えないからなんですけど
平 企業のマインドって政治でなかなか変えられない
宮台 人々が正しさよりも目先の損得を
夏野 ダメな会社を助けてきたのも今までの政権
1:45:00
平 ヨーロッパの国高福祉の国って法人税低い代わりに国が救わない
夏野 あとは内部留保が少ないので。日本は内部留保を吐き出すまで潰れない
平氏退場(こんなメンバーなんて聞かないで来たんで)
夏野 宮台さんがおっしゃってるのは終身雇用が大きいです。小さいコミュニティの中で全体の組織がどうこうよりも目先の自分が属してるコミュニティの中での有利不利が重要
宮台 生産人口を確保すること、環境を大事にする、社会に良いことをするというのも抽象的に言うと持続性の問題。社会の持続性ってことを経済人があんまりちゃんと考えていないってことに非常に大きな問題がある
夏野 大くの声を持っている人がサラリーマン経営者なんです。しかも競争をほとんど経験していません。まず能力がない。それから高い意思を持っていると不利になります。基本的に構造的に出てこない
1:50:00
夏野 一番淘汰に反対するのが労働組合。いわゆる労働条件の改悪は徹底的にいわゆる日本のリベラルと称する人たちが反対する。
宮台 経済団体とまったくおんなじ指向を持ってる労働組合っていうね、このねじれが民進党をダメにしている
津田 小池さんは民主党も壊したし連合も壊した。でもこれはすごくクリアになったっていういい面もあるんじゃないか
宮台 まったくいい面ばっかりじゃないの
夏野 労働組合の中で起こってることが45歳以上とそれ以下で全然守ってるものが違う
宮台 高い年齢の人たちは俺が定年退職するまでに沈まなければいいみたいなね、そういうクズがいっぱいいる
★今後の政局
舛添 野党の第一党、このままでいくと希望の党ではなく立憲民主党になる。議会対策は野党第一党とネゴするわけです
舛添 立憲民主党になるとだいぶ違う
宮台 枝野さんは政治のプロなので交渉の対象にはなる
舛添 立憲民主党はわかりやすいんですよ。希望の党はばらばら
舛添 対立軸があったほうがいいと思うんですよ、議論のためには
宮台 自民党っていう考え方はこれだっていうのはなくて、安倍政権の考えはあるけど、石破さんにしても岸田さんにしても政治的な考え方は全く違うよね
1:55:00
舛添 私はねじれのほうがよかった、権力持ってるやつが傲慢にならなくて済む
舛添 野党に頼らないで、自民党の中で議論が活性化してね、前はあんた野党よりひどいんじゃないかという人がいたんです。今はない。安倍一強政治のマイナスだと思います
宮台 福田さんも危惧してたわけです。YESマンで固めていく。知識社会化ができないんですね。人間というのはそんなに賢くはない。議論を通じて色々な気付きを得ていく存在なんでね、一強政治、YESマンで回りを固める政治は時間の問題で結構へぼい間違いを平気で連発するようになる
選挙制度
宮台 民意の問題と実際に制度的にどういう行動ができるかっていうのは全く違う。投票した人の民意としては好きなことをしてほしくて投票したわけじゃないというのが大事なことで。そのことをわきまえるのが保守。ダメって書いてないことを全部やるっていうタイプの行動は保守ではない
2:00:00
舛添 フランスは二回投票制。これやると何がいいかっていうと政党の連合が生まれるんです。政策協定が進む
宮台 有能な人材が決定に関われるようにする。ネットのような属上にかられた人たちを満足させる必要もある
2:05:00
宮台 全体を見ながら国がどうすれば強くなるか考えてる人、いかにも一見強くなるけれども地方が疲弊すればね、残念ながら日本て韓国と同じような意味で国が衰退するんですよ
★外交
舛添 発言権が増してるのは長くいるから
夏野 トップリーダーが電話一本かけられるというのはかなり大きな力だと思う。長期政権がダメっていう声が多かったけど、認識を変えていかなくちゃいけないと思うんですが
ひろゆき 結局アメリカの言いなりになってるだけで日本の独自外交は一切できてない
宮台 アメリカが戦争をしたときに、異論を言えるかどうかってことなんですよね。アメリカの戦争に異論が言えないで安保法の改正を前提として付いて行って戦争しなくちゃいけない、この状況が変えられるかどうかがもっとも骨太な外交なんですね
宮台 アメリカの不安定さを吸収でき、ブレーキをかけることができるようなアメリカと仲のいい国、本当はその役割を演じられなきゃいけない
夏野 大前提として日本の生産力を上げておかなきゃいけない
2:10:00
カタルーニャ(スペイン)
★中継:公明党山口代表
2:15:00
宮台 ヨーロッパの国民国家の中で平和裏に独立を成功させたのはチェコスロバキアだけ。血が流れないと成功しない
★中継:立憲民主党枝野代表
2:20:00
宮台 スタッフを見るとっていう問題が、ブランディングの問題なんです基本的に。いつ入るのか、何を理由にするのか、一見筋が通っているように見えるのが実はとっても大事で、そこをちゃんとコントロールできるかどうかがショボい話だけれど有力な野党でいられるかどうかのポイント
自民党公約
夏野 生産性
ひろゆき 生産性を上げるというのは人を減らるということ。それを公約にしてしまって大丈夫ですかね
舛添 具体的にどうするかがない。何をするかわからない
2:25:00
夏野 年齢が高くなると明らかに便利になるものでも欲しくなくなる
舛添 格差が拡大してる最大の原因は教育
夏野 一律にやる必要はない
夏野 貧困のシングルペアレントで同居なし。これになっちゃうと子供がうかばれない。これにたいするサポート。これに対して反論するのは意外にお年寄りでそれは自己責任、離婚したのが悪い
舛添 ヨーロッパ全部右翼が勝っちゃって、なんで社会民主主義失敗したかっていうとグローバリズムに対応できなかった
宮台 BIで最低限の生活を保障すればあさましい理由で投票しなくなる
宮台 格差が政治を劣化させていくという循環ができる
2:35:00
★中継:希望の党細野さん
宮台 何がしたいんだってことです。単に自民党に本当は入りたいのに入れないから希望の党やってるんじゃないかっていう疑惑をどうするのか
2:40:00
津田 日本初の女性首相になりたいんだけど自民党にいたんじゃ安倍さんが強いからっていう
●舛添氏、宮台氏退場
★開票状況
★メディア報道
★経済対策
2:55:00
夏野 日本は税収が50兆円で使ってるのが100兆円。とっくに大きな政府
夏野 日銀の買いオペの原資金は何かというと国債。銀行が買ってる国債(国民の預金300兆円、上場企業の内部留保400兆円)
少子高齢化
3:00:00
夏野 そこを焦点にしても票が取れない
ひろゆき ここをどうすれば解決するというのがあればいいんだけど
夏野 無い
ひろゆき 女性が社会に出ると少子化率は上がってしまう。これは事実で、ならなかったのは北欧だけ。元々人口が少ないので女性が働くのは当たり前だったところ。少子化対策には女性を働かさないのが正しい
夏野 専業主婦の時代っていうのは高度成長期のわずか20数年間の間だけの話
夏野 実は年上の女性が反対する。これを話題にするのはすごく難しい。ほとんどの投票する人の神経を逆なでにする
3:05:00
★中継:自民党安倍総裁
★中継:共産党志位委員長
3:10:00
共産党の結果
★開票状況
★野党再編
3:15:00
津田 排除の発言を食い下がって引き出したのはフリーランス横田一氏)の人だったんですよね
★小池氏の評価
夏野 これが最大のチャンスだったと思うんですよね
3:20:00
★オリンピック
3:25:00
★中継:小池知事
●東氏登場
東 今回は言うこともないんで
 

 ここで第一部終了。

第二部も3時間くらいみてましたが、一部と比べると得るものが少なかったので省略します。